『遍路』
R8.4.24
山に一礼川に一礼遍路発つ
滝澤凪太
けものとりそらうみわたし遍路道
桜鯛みわ
遍路去り次の遍路の鈴の音
松山もも
お遍路の鈴の音らしき木霊かな
JUJU
遍路へんろ鈴はひかりの咀嚼音
古賀
750㏄の背中遍路の笠飛ぶか
理酔蓮
遍路宿空を出られぬ雲あはれ
穂積天玲
雨はふりやまず遍路はふりむかず
ひそか
雨遍路しづかに光る輪袈裟止め
秘英知
お遍路や雨余の海音の輝けり
村瀬ふみや
夕遍路山谷袋の底に泥
みづちみわ
一人寝の四十畳や遍路笠
多事
マメ刺せば透明な水遍路宿
只野乙華散
お遍路をもてなす国の湯やはらか
冬島尚
R8.5.1
足摺の白波眩し遍路道
春海凌
遍路笠脱げば白波寄りて散る
水須ぽっぽ
覚悟とは白し遍路の山野草
イサク
隧道の白き遍路に徐行せり
越智空子
脇を抜く風や遍路の舵として
石川穴空
お遍路の追ひたる影を風の押す
一走人
鈴鳴るや星の遍路のなほしづか
那乃コタス
心音や遍路は影を削りつつ
古瀬まさあき
宝号や喉の渇きを遍路杖
麦のパパ
遍路宿指の覚えし数珠の瑕
彼方ひらく
手握つて生まれ杖握つて遍路
トウ甘藻
身の芯の鉄になりゆく遍路かな
元野おぺら
遍路笠傾いて嗚呼祈つてゐる
二重格子
蝶よお前は誰と遍路を終へたるか
はぐれ杤餅
『天』
遍路の腿これは涅槃の熱なるか
門前の一草
歩いて歩いて遍路は光る棒となる
井上さち
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