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『茹小豆』

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  R8.5.22 水吸うて真面目にふくれ茹小豆           高田ちぐさ 艶といふひかりのあそび茹小豆           熊の谷のまさる 混ざるとはちよと濁ること茹小豆           七瀬ゆきこ ゆであづき木べらは心すくふよに           村瀬ふみや 川音や木匙にすくふ茹小豆           かま猫 茹小豆くすくす雨の子供会           常幸龍BCAD 茶話会とは静か茹小豆たぷと           高原としなり 茹小豆進め弱小剣道部           長谷川水素 コッフェルの茹小豆まぜ山の唄           チャイ 茹小豆きのうの友は今日も友           木村弩凡 一日をだらけて夕の茹小豆           百瀬はな 茹小豆はむはむ遠野より風来           一斤染乃 茹あづき青島(チンタオ)産の塩あまし           清水縞午 ゆであずき記紀にいつつのたなつもの           Rx R8.5.29 おほらかに老ひを太りぬ茹小豆           ともこへ 茹小豆なければ純喫茶とはいへず           立田渓 ラヂヲは吉右衛門ふつくら茹小豆           小川さゆみ 逝くならばぽっくり茹小豆たっぷり           丁鼻トゥエルブ 茹小豆祖父は死ぬまで「僕」だつた           天雅 茹小豆わたしは姉が重かった           茶々琴子 茹小豆今のジュリーに似た亭主           河野しんじゆ 茹小豆あなたは塩のやうに笑む           多数野麻仁男 借金は減らねえ茹小豆固え           家守らびすけ 給料はしょっぱい茹小豆は甘い           一井かおり なにもない有給休暇ゆであづき           チョコ沢ブラウニ― 機械には頼らぬ暮らし茹小豆           芦田葉月 『天』 暮しの手帖届く生家の茹小豆           小川野雪兎 茹小豆つついて比丘尼くづれかな           ひそか

『夏来る』

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  R8.5.8 夏来る皿のスープの浅緑           眠睡花 昆布出汁のあはきみどりや夏来たる           蝦夷野ごうがしゃ お懐紙に海老天かろき立夏かな           巴里乃嬬 夏来る懐紙はぴんと菓子支ふ           西川由野 バーガーを溢るるソース夏来る           木染湧水 夏来たといちいち吼えてくるチワワ           滝澤凪太 夏来るガラスのペンのやうなビル           秘英知 教室の窓の数だけ夏の来る           小田毬藻 先生に塩素の匂ひ夏来る           浅海あさり 筆の穂に夏来る百の詩歌かな           麦のパパ 裸婦像は風を聴き分け夏来る           花咲春 夏来るや詩人の像にちからこぶ           白猫のあくび 真つ白な羽に斥力夏来る           久森ぎんう 泥の嘴ひたに忙し夏来る           みのわっこ 猿山の懸崖眩し夏来る           いかちゃん R8.5.15 夏来る雑誌へ夏色の付箋           樹海ソース ステッカー多きトランク夏は来ぬ           伊藤柚良 薄きものみな翻へり夏来る           うからうから 熱波師のタオルに翼夏来る           蜘蛛野澄香 牛乳に野生の歪む夏来る           もりさわ 首里城をとほく灯して夏来る           爪太郎 トクトイ!と交わす馬乳酒夏来る           池之端モルト やまびこの戻りの疾し夏来る           柚木みゆき 退廷の木槌の一打夏来る           麦のサワコ 花包む新聞に夏来てをりぬ           山本先生 魔のカーブにまた花束のある立夏           ふくじん ぬばたまの夜のヒロシマ夏来る           稲穂 『天』 我らいま芝生のくじら夏来る           イサク 夏来る石は仏に選ばれて           ギル