『冬尽く』
R8.1.30 冬尽くやメタセコイアの天辺あを ひつじぐもおん 冬尽くるみづを一匙くちばしへ 岩のじ 海鳥の胸の冬尽くる白さ 古瀬まさあき 冬尽くやジンベイザメが産まれます ロンドンベアパディントン 口へ入り鰓を出るみづ冬終る 元野おぺら 船上のチューバの白し冬尽くる 七瀬ゆきこ 冬尽くやけふの吐息はみづの色 立田鯊夢 冬尽きて転生できるならば風 嶋村らぴ 冬尽くや風は明るき断定形 播磨陽子 冬尽きる光の色の断定形 希凛咲女 冬尽くや重たきことはひらかなに 緑穐律 冬尽くや元気玉なら貯めてある 紅紫あやめ ジョーカーがやたら眩しい 冬尽きた 安溶二 冬尽くやマトリョーシカはゴルバチョフ 大岡秋 象虫の跳ぶ音冬の尽きる音 曇ゆら R8.2.6 時速約五キロで冬が尽きてゆく 梅うめ子 冬尽きて二センチ深くなるこきふ 志和野紫水 冬尽きぬ雨の残り香だけの朝 横縞 盛り塩の切つ先へ雨冬尽くる 巴里乃嬬 冬尽くや裏窓の灯の卵色 平野芍薬 ハングルの街は冬尽く日曜日 鈴木麗門 冬尽きて風車の方に星ずれて 潮湖島 果樹園に風の孵りて冬去りぬ 仁和田永 冬尽くや廃線跡に海の風 柏餅二口 水といふ雪のしかばね冬終る 伊藤映雪 選挙カー選挙カー冬去る自習室 Rⅹ 金取つた親権取つた冬尽きた 江口朔太郎 『天』 冬尽くや銅色の川の底 一走人 花瑠瑠(ホノルル)と書くのか冬尽くるにほひ 一斤染乃