『俳句甲子園』

 

R7.8.15
俳句甲子園どよめきといふ賛辞聴く
          乙華散

俳句甲子園大拍手とは痛きもの
          叶安

俳句甲子園糊付け強き襟と袖
          三日月なな子

俳句甲子園部長の背なは真白き帆
          桜鯛みわ

俳句甲子園やや傾いて部長の手
          広島華水樹

俳句甲子園部長溺れてゐるやうな
          凡鑽

俳句甲子園攻めるとこなき句を攻める
          井納蒼求

俳句甲子園月は笑いますと両断
          古瀬まさあき

俳句甲子園跳ぶためにまず膝を折る
          木染湧水

俳句甲子園むてきの友とゐて無敵
          渋谷晶

眼差しに蒼き引力俳句甲子園
          綾竹あんどれ

俳句甲子園風に何万色の青
          古賀

をりづるをしをりに俳句甲子園
          藤白真語

俳句甲子園こころのみづのあふれさう
          平野芍薬

俳句甲子園まばゆき発条となる敗戦
          ひそか

R7.8.22
挙手といふ浮力はわずか俳句甲子園
          広島じょーかーず

俳句甲子園発光体のごとき挙手
          麦のパパ

俳句甲子園ディベートの息が足りない
          つまりの

俳句甲子園下五余白は雨の音
          七色しぐれ

俳句甲子園詩語蓄へて帰る島
          音羽凜

俳句甲子園海の匂ひを記す部誌
          澤村DAZZA

熱き詩へ余白五グラム俳句甲子園
          長澤創次郎

詩は時に千年の旅俳句甲子園
          陽光樹

俳句甲子園詩を龍として召喚す
          四條たんし

恐竜は翼を残し俳句甲子園
          冬のおこじょ

俳句甲子園海は一滴より起こる
          伊藤映雪

蝶と蝶ぶつかり発火俳句甲子園
          常幸龍BCAD

俳句甲子園雪のためいき月のこゑ
          苫野とまや

唇は詩を生む渇き俳句甲子園
          楽花生

俳句甲子園詩に濯がれてゆく体
          にゃん

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俳句甲子園心臓はまだ詩の砂丘
          七瀬ゆきこ

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