『アスパラガス』
R6.4.26
土を嗅ぎアスパラガスはひかり嗅ぐ
城内幸江
アスパラガスみづ溌溂と爆ぜにけり
長谷川水素
みづの選びしアスパラガスといふ形
穂積天玲
紫の鉤爪がちりアスパラガス
津島野イリス
人間に尾骨アスパラガスに筋
眩む凡
白日へ白アスパラガス 痛い
島田雪灯
鬱屈な太陽おらんだきじかくし
ぞんぬ
雨の糸枝垂るるオランダ雉隠し
橘みちこ
人民日報西洋独活を折り包む
比良山
アスパラガス東京に負け続ける身
夏風かをる
次の恋アスパラガスの筋少し
川端こうせゐ
アスパラガスほどまつすぐに愛せない
常盤はぜ
正しさをアスパラガスと比べをり
立田鯊夢
自尊心ぽきりアスパラガス青し
板柿せっか
アスパラガス噛んで聖者は復活す
門前の一草
戦を知らぬ土にアスパラガスがぶつ刺さつてゐる
いかちゃん
アスパラガスで歯車を壊したぞもう誰も引き返えせねぇ
おなみちゃん
R6.5.3
採れど採れどアスパラガスといふ愚直
俳句ファイヤー立志
野心めくアスパラガスを折り採りぬ
凡鑽
アスパラガスの太き純情茹でてをり
飯村祐知子
アスパラガスペキポキ吾に大志あり
ひそか
アスパラガス茹でる初心を折らぬやう
ちべた店長
ピーラーは貝印アスパラガス長し
河合郁
アスパラガスのテープを君はそう切るか
露草うづら
濃く茹でてアスパラガスは少年期
お四国さち
茹ですぎて喧嘩アスパラガスの馬鹿
ひと粒の種
校了日アスパラガスに肉を巻く
秘英知
アスパラガス巻かれるときはおとなしい
二重格子
肉汁の勢力圏のアスパラガス
かねつき走流
バター焦がしてアスパラガスは屈強
笑田まき
長所ってどこさアスパラガスに塩
常幸龍BCAD
さて不惑アスパラガスへ湯のあぶく
押見げばげば
『天』
アスパラガスサクッと芯が耳のここ
しるこう
コメント