漢字シリーズ『潮』
漢字シリーズ『潮』
R5.3.3
新潮の清らなフォント冴返る
藤白真語
潮の音校舎のぶらんこのみ揺れて
まるかじり
石鹸玉風の潮目をなぞりゆく
俳句ファイヤー立志
潮騒のやうな耳鳴り養花天
ぞんぬ
メガホンの声にたぢろぐ潮干狩り
義心一道
潮干狩り砂かけばみづかけばみづ
越智空子
観潮や不惑無職の肩軽し
青海也緒
逆鱗に触れ観潮船の吠えてゐる
稲穂
渦潮てふ水の結び目がうがうと
常幸龍BCAD
遠泳の潮に埋もれる人へ声
二重格子
甲板に立てる自転車夏の潮
露草うずら
朝潮太郎転がつてゐる夏休み
イサク
抱擁の内に赤潮臭ひ出す
長谷川水素
潮騒や春の湿気の濃く甘く
マレット
観潮や春が溜まりに溜まっとる
たーとるQ
R5.3.10
潮汁春の良きこと二つ三つ
はたさらさ
この目玉無敵ぞ春の潮汁
とよさん
ふやけゆく内耳に春や潮汁
加座みつほ
ラムネぐびぐび乾いた血潮驚かす
西村棗
潮の匂いしないね冬の椅子ぎんいろ
ツナ好
潮合のはるか遅日の貯木場
葉村直
潮焼や浜に朽ちたる冷蔵庫
犬山裕之
恋猫の最高潮を待ち構ふ
山本先生
千人のピチカートめく望潮
にたいも
望潮吾より影を驚きぬ
もりさわ
望潮の右手太陽眩しいか
板柿せっか
引き揚げの港ひしめく望潮
はぐれ杤餅
望潮ぶくぶく戦争を空耳
ありあり
飛花落花潮の満ち引くごとく鬱
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春潮やひかりのなかにだく遺骨
緑の手
『天』
かみさまをまぜてかんせい春の潮
かくれが
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