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『俳句を詠もう2023・大洲市の観光まちづくり』オンライン句会ライブ

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  『俳句を詠もう2023・大洲市の観光まちづくり』オンライン句会ライブ 『トップ賞』 秋高し大洲宿泊最終日  Rx 『秀作』 春天の真ん真ん中の天守かな  イサク 連泊の蘇鉄の庭のちちろ虫  平良嘉列乙 春光やゆがむガラスの先の城  さおきち 肱川を真下にさえずりの山荘  久保田凡 秋の川訳してみたい鳥の詩  福浦あさひ 金秋の城郭宿泊は質素  富山湾 加藤家の硝子戸美しき春の泊  熊の谷のまさる 満月や天守にしみてゆく琥珀  やまさきゆみ かなかなを心音として城下の灯  登りびと 秋高し戦知らない城に立ち  めろ 秋の城ひとりで泊まる寂しさや  大切千年 涼風をみな口にして天守閣  クラウド坂の上 秋の灯をとぷとぷ揺れるワインかな  柊月子 満月の暖簾くぐった時の匂い  光峯霏々 目を閉じて畳に沈む日向ぼこ  主藤充子 鴬張踏んで立冬のペディキュア  凪太 ブーツかつかつ月を踏まないよう歩く 嶋村らぴ 春隣町家にピアノ置こうかな  秋野しら露 クラフトビールふははローンは十四年  花紋 城郭は鳶の高さ秋高し  世良日守 伊予銀の彼と若葉の披露宴  朝露さら 鮎跳ねて天女の衣濡れにけり  素々なゆな 城郭は高しわたしの天高し  水鏡新 カヌー漕ぐ柔らかき水冬来る  紅紫あやめ 身に入むや左にフォークだったっけ  詠頃 秋うらら志ぐれの店の六件目  だがし菓子 シャンパンに甲冑の翳秋深し  かいみきまる 秋の夜薔薇の如くに肉咲けり  大黒とむとむ カタコトの城主迎えて暮れの秋  高井大督 芋炊きをよもだな友と分け合ふ夜  麦のパパ 木漏れ日は生糸のにほひ秋麗  野山遊 天の川渡り大洲城入城  苫野とまや 『最優秀賞』 龍斯くも美し水の澄める街  横縞 『組長賞』 山荘に蜻蛉ゐて吾は手紙書く  川端芙弥 『正人賞』 電球にこの皮膚薄し秋の夜  北里有季 『優秀賞』 深秋や金の螺子巻く胡椒挽  稲畑とりこ 孤独ではなし月の宿にひとり  ノセミコ 大洲城次はあの月に泊まろうか  北欧小町 殿様の席はここだと芋煮会  高橋寅次 点多き大洲の洲の字秋澄めり  篠原新治 『ギャラリー賞』 連泊は月の匂いの旧家屋  DAZZA 『いよぎん賞』 後の月みづの便りに呼ばれけり  坐花酔月 『当たったらラッキーで賞』 肱川の相棒である線路かな  野中たいぐう 漂泊の吾は大洲へ十三夜  

『残る虫』

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  『残る虫』 R5.10.13 米櫃に斜めの升や残る虫          葉村直 冷蔵庫の奥に味噌漬け残る虫          門前の一草 残る虫不法投棄の冷蔵庫          人日子 残る虫取壊し待つ若葉荘          中島容子 植物となりたる空家残る虫          井上さち 残る虫留め石に巻く棕櫚の縄          杏乃みずな すり減りし仁王の膝や残る虫          樫の木 残る虫ケレタロ支店長拝命          くま鶉 残る虫ぼうと航空障害灯          詠頃 残る虫空煌々と製鉄所          灰色狼 残る虫火の粉鉄の粉工場の子          潮汐子 残る虫洗ふ工場と縫ふ工場          宵嵐 水に灯の等間隔や残る虫          佐藤レアレア 残る虫河岸の吐き出す水昏し          古瀬まさあき 夜の甍色の音色や残る虫          穂積天玲 残る虫公会堂は星の下          七色しぐれ 星々の聲と思えば残る虫          夏椿咲く 残る虫星夜は防腐処理されて          元野おぺら R5.10.20 残る虫回送のバス二台過ぎ          三水低オサム 残る虫三階の灯は早く点く          稲畑とりこ 残る虫チラシの箱を三百個          加納ざくろ 廃刊の夕刊薄し残る虫          札幌のとべちゃん 残る虫派遣社員と喫煙所          白壁牛蛙 吸殻のあふるるバケツ残る虫          露草うづら 残る虫子は仕事には行ってない          花節湖 立ち飲みのお代は缶へ残る虫          小野更紗 前日の手術中止やすがる虫          青居舞 手術着のアイロン固し残る虫          うめやえのきだけ 実印は静かに重し残る虫          仁和田永 耳鳴りの耳の形や残る虫          きとうじん 寂しさの単位はりりり残る虫          古賀 残る虫夜は日毎に硬くなる          彼方ひらく 残る虫塔の崩落見届けよ          青田奈央 『天』 残る虫父の記憶の芯に母          谷山みつこ 残る虫寂しき耳をあずけませう          にゃん

『満月』

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  『満月』 R5.9.29 唄ふ魚産まれて来るよ海満月           花南天anne 満月の転がりさうな砂丘かな           宇都宮駿介 満月や活断層は呼吸する           ひよこ草 満月の清らな痣に数多の死           古賀 満月や丸耳象の水飲み場           花節湖 満月や丸耳象の集く池           樫の木 満月の保護区パンダは百グラム           みらんだぶぅ あかがねの満月駝鳥の抱く卵           星月彩也華 満月やヒエログリフの鳥に罅           アロイジオ 満月にさつき金継ぎしておいた           比良田トルコ石 満月や十年運河に橋を請ふ           パンの木 火口湖に満月いくつ落ちたらう           村木年子 満月がでかいガスタンクが怖い           かねつき走流 満月が怖し瓦礫の光る夜           大久保加州 死はとほく満月もつととほくから           清水縞午 満月の度に縮んでいくよ母           あねご 満月や子よりこぼるゝうたのつぶ           稲畑とりこ 満月へウツボカズラのみづ香る           いかちゃん R5.10.6 満月とは欠ける覚悟を決めた月           中村くまねこ 満月になるための月の純真           郡山の白圭 真円を乞ひ満月にあはき飢ゑ           七瀬ゆきこ 満月が目蓋の裏に入つてくる           沖原イヲ 満月の真ん中にコンパスの穴           俳句ファイヤー立志 満月なんかピーラーで剥いてやる           吉行直人 ランニングマシンひた踏む満月へ           柳絮 充電尽きて満月の底にゐる           ぞんぬ 蹴っ飛ばせそうな満月失恋す           久森ぎんう 破婚して見る満月もまん丸い           ひと粒の種 寝てくれた母満月のコンビニへ           東田一鮎 満月やばあちゃんが潮来だった話           もぐ 満月が丸い耳石が戻らない           結壱隆月 満月の雑味ガスメータは未納           なおき 満月ゆうても鯖缶しかねえぞ           凡鑽 血のガー