『歳暮』
『歳暮』 R4.12.23 互換インク買つたか御歳暮贈つたか 片岡六子 叔父からの歳暮今年は重いやつ つまりの 横流す歳暮を振つて確かむる 世良日守 お歳暮の読めないけれど佳いお酒 いかちゃん やつと課長やつと歳暮の五つ六つ 凡鑽 ひとつのみとなりし歳暮の紐固し めろめろ 歳暮は一つ枯山水の石のごと 門前の一草 同居人宛の歳暮を受け取りぬ ツナ好 示談してやつた人より歳暮の来 大黒とむとむ しかしその歳暮でかいのなんのって 凪太 二人目の妻と迎へる歳暮客 柳絮 青海波めくお歳暮の常陸牛 高尾里甫 賄賂かもしれぬ歳暮の肉を喰ふ 鈴木麗門 お歳暮は三越管理費は滞納 寺尾当卯 R4.12.30 紋別より角の潰れしお歳暮来 紫水晶 集金のガス屋歳暮のボールペン 星月さやか 厚く切る歳暮のハムのうやうやし みずちみわ 金のサテンに歳暮のハムは横たわり 小型犬 お歳暮の薔薇の包みの張り豊か かいみきまる 花束のやうな歳暮の渡し方 豆闌 風呂敷は夢二歳暮の瓶結び 立ち漕ぎブランコじゅん 歳暮来る時の止まれる喪の家へ 灰色猫 行き違う歳暮の海老と喪の報と あずお玲子 お歳暮が届く範囲の暮らしかな 山本先生 歳暮積む階段脇や医者の家 城ケ崎文椛 デパートから歳暮セロハンテープ固い けーい○ 熨斗紙の白の清らか歳暮来る 青野るりこ 印刷の熨斗に鶴ある歳暮かな 中岡秀次 『天』 御歳暮の油だ鍋よたんと飲め たーとるQ 満載の歳暮を空にして銀河 吉野川