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『ちゃぐちゃぐ馬っこ』

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  R7.6.20 良い田には良い音が鳴るちやぐちやぐ馬つこ           欣喜雀躍 ちやぐちやぐ馬つこ鈴揺れる田は光る           砂子沢の文四郎 田の水を弾む鈴の音ちゃぐちゃぐ馬こ           栗田すずさん ちゃぐちゃぐ馬っこみんなかぷかぷわらってる           あいだほ みづわらふおとやちやぐちやぐうまつこは           樹海ソース 一町を見渡すチャグチャグ馬コかな           洒落神戸 ちゃぐちゃぐ馬っこあそこは喪が明けた           理酔蓮 ちやぐちやぐ馬つこ一山曳いて来るごとし           高尾一叶 ちやぐちやぐ馬つこ溢れさうなるみづの桶           日永田陽光 ちゃぐちゃぐ馬っこ銀のバケツの力水           イサク チャグチャグ馬コ荷台を弾む草の山           凪太 ちゃぐちゃぐ馬っこ渋滞はいつも八百屋前           六星菴 ちやぐちやぐ馬つこ晴れ装束の尿永し           麦仙人 ちやぐちやぐ馬つこ沿道にゐる盲導犬           伊藤恵美 チャグチャグ馬コしんがり悠々と遅し           いかちゃん R7.6.27 ちゃぐちゃぐ馬っこ馬みなお辞儀して通る           白山おこ女 ちやぐちやぐ馬つこ蒼前様の御神酒澄み           藤色葉菜 くっと神酒飲んでちゃぐちゃぐ馬こ入ず           平良嘉列乙 ちゃぐちゃぐ馬っこ朝のおっきな山へ礼           山姥和 ちやぐちやぐ馬つこ曳き手の肩の染手綱           ゆすらご ちやぐちやぐ馬つこ眉間に赤き飾紐           十月小萩 草摺は馬の誇りぞちやぐちやぐ馬つこ           智幸子 ちやぐちやぐ馬こ鈴たわわなる首鎧           めぐみの樹 ちゃぐちゃぐ馬っこ飾り一切略さず描く           ツナ好 ちやぐちやぐ馬つこ座布団越しの馬の熱           渥美謝蕗牛 ちやぐちやぐ馬つこ鈴は光を耕せる           青海也緒 チャグチャグ馬コちからの鈴の漲るよ           古瀬まさあき ちやぐちやぐ馬つこ豊かな鈴と尻と空           朝日 ちやぐちやぐ馬つこ果てて馬らの裸体めく           高田...

漢字シリーズ『土』

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R7.6.6 二軍観る土曜の昼の生ビール           西川由野 土ぼこりこつちへ来んな来んな夏           まるかじり つるはしに土木課③や体育祭           北村崇雄 土曜日の心療内科アロハシャツ           月岡方円 土曜日の白藤受胎告知待つ           天雅 甘つたるい土にあぢさゐみなぶるー           沼野大統領 間引菜になるやつ土に残るやつ           菫久 草を引く土を掴む根見放す根           たかみたかみ 甘藍は一尺の玉土に謝す           高原としなり 汗ぬぐふ濡手拭の端の土           ゆきしろの妻 土替へや蚯蚓の空の裏返る           広島じょーかーず 空蝉の土器色(かはらけいろ)の吐息かな           いかちゃん 土器片を洗ふ生業星流る           理酔蓮 涅槃図の土に微かな無重力           ナノコタス 我が胸は焦土すずらん咲くばかり           凡鑽 毛虫焼く土葬ばかりの紛争地           真喜王 土葬せし勇者の握るアマリリス           青田奈央 R7.6.13 粘土の亀をつやつやにして五月           かや 土曜参観先生はアロハシャツ           のなめの子ファースト 先生のパンプスに土麦茶出す           すずらん 土壁の角ががんぼの行き止まり           あが野みなも 土蛙まなこまるごと哭きにけり           山姥和 吐くやうに糞て土鳩の午は夏           古瀬まさあき 羊水の香や小満の腐葉土は           青井えのこ 胎内のやうなるにほひ滝浄土           押見げばげば 大蟹の片足欠ける浄土かな           碧西里 土佐沖の光や棕櫚は花を吹く           ひそか 野薊や土嚢ほつるる出水後           山田不律 夕焼けの張り付いてゐる土鳩の眼           平良嘉列乙 産土の家げじげじの溢れをり           世良日守 桃咲くや御山の神の土俵入り           みいみ 『天』 土潤溽暑微動だにせぬ鰐の群れ           井納蒼求