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『俳句甲子園』

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  『俳句甲子園』 R5.8.18 俳句甲子園コロッセオめく大街道           渋谷晶 俳句甲子園アーケードは無風           はっしー 俳句甲子園大短冊の裏へ風           けーい〇 俳句甲子園先づはマイクを手懐ける           木染湧水 俳句甲子園手の甲へ走り書き           秋白ネリネ メモにない質問俳句甲子園           マレット 助言の字読めへん俳句甲子園           葉村直 俳句甲子園顧問は雨男           丁鼻トゥエルブ 俳句部の顧問はマッチョ俳句甲子園           唯果 円陣は顧問も俳句甲子園           八幡浜うさの 俳句甲子園自由律は潮風           安溶二 俳句甲子園彫るごと穿つごと質疑           高尾里甫 俳句甲子園恋も進路も映すペン           中村すじこ いざ部室獲得俳句甲子園           駒村タクト 鉄の句対羽の句俳句甲子園           樫の木 俳句甲子園言葉は赤き蘂となり           一走人 俳句甲子園揮発してゆく余白たち           まんぷく 風で洗ふ擦り傷俳句甲子園           はるまきくるん R5.8.25 俳句甲子園披講は体漕ぐやうに           竹田むべ 俳句甲子園下五は息を継ぐやうに           彩汀 俳句甲子園句は海の字で始まりぬ           門前の一草 先鋒の挙手は垂直俳句甲子園           ほろよい 俳句甲子園肘窪むまで伸ばす挙手           さくさく作物 俳句甲子園攻める楷書のやうなこゑ           古瀬まさあき 俳句甲子園マイクの持ち方さえ強豪           常盤はぜ 俳句甲子園ここで無難は選ばない           冬のおこじょ 奇数とは残酷な数俳句甲子園           吉行直人 俳句甲子園敗北に炭酸の刺激           93㎏のプッコラ 俳句甲子園そつと言葉の泉へ手           凡鑽 俳句甲子園ぶつかり合いし石丸し           かつたろー。 吹出しの雲に詩あり俳句甲子園           亀田かつおぶし 俳句甲子園青に五グラム詩を混ぜる           常幸龍BCAD 俳句甲子

『新馬鈴薯』

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  『新馬鈴薯』 R5.8.4 新馬鈴薯や子を抱きあぐる働く掌          冬のおこじょ 軍手より素手新馬鈴薯を捜す畝          あしだはずき 新馬鈴薯の一つひとつのお顔立ち          梅うめ 新馬鈴薯に真に明るき窪みかな          みらんだぶぅ 新馬鈴薯の芯は立方体だらう          佐藤茂之 粒揃ひとは新馬鈴薯の真骨頂          きとうじん こんな日に新馬鈴薯入荷一万個          人見直樹 肉のサイトウ新馬鈴薯の揚がる音          山姥 新馬鈴薯の唄でたらめに歌ふ妻          駒村タクト 腹筋の割れて新馬鈴薯潰す夫          亀田荒太 新じやが食ふ生まれた時はみな無職          伊藤映雪 新馬鈴薯や他人の口はふさがれへん          京番茶さきこ 新馬鈴薯の皮ぎこちなく友である          髙田祥聖 新馬鈴薯のほどなく湿る段ボール          木染湧水 新馬鈴薯の山ほど届く診療所          ピアニシモ R5.8.11 新馬鈴薯やぱかんと空は明るくて          苫野とまや 新じゃがをきらきら選つてゆく軍手          北野きのこ 湧き水に新馬鈴薯ころころとはしやぐ          藤田ゆきまち 新馬鈴薯のこれが皮とはぴるるるる          穂積天玲 新馬鈴薯のことに剥けない一所          佐藤儒艮 売り物にならぬ新馬鈴薯まずあげる          茂木りん 新馬鈴薯を口に吹子の息吐きぬ          樫の木 初めての学食新馬鈴薯な気がする          となりの天然石 カルピスごきゅごきゅ新馬鈴薯ほくほく          碧西里 賄いの新馬鈴薯二十四時のバー          三水低オサム 新馬鈴薯やストリッパーの割れた爪          理水蓮 新馬鈴薯は皮ごと愛は憎しみごと          日土野だんご虫 復員兵のごと新馬鈴薯を持たされる          GONZA 新馬鈴薯の食べ方語る穀潰し          世良日守 新馬鈴薯もいいけどそろそろギター捨てようか          空心菜 『天』 土に置く新馬鈴薯走り出しさうに          玉家屋 教え・・・銀曜日からも学ぶところ多々(R5.8.1